受け継いだ型と技術を大切にしながら、
固定概念にとらわれず、次の可能性へと踏み出す。

それが、森安の帽子づくりの本質です。

「手の記憶」が形になっていく。

70年以上使い込まれてきた道具と、400を超える木型。
それらには、世代を越えて職人の手と想いが染み込んでいます。

一つひとつの帽子に向き合う手仕事。細やかなサイズ調整や、微妙な型のニュアンスへのこだわり。
それは決して効率的な工程ではありませんが、“愛情のある生きた帽子を”という思いから始まっています。

森安の帽子は、そうした積み重ねの上に生まれています。

時代が変わっても、この帽子づくりの精神だけは変わりません。

湯気に素材をあて、手でかたちを整えていく。
繊維がほぐれる瞬間を感じながら、少しずつ、確かに。

伝統の技、手蒸し。

森安では、長年にわたりこの技を受け継いできました。

素材の厚みや質感を見極め、蒸気のあたり方や手の力加減を微調整。木型に沿って張りを出しながら、自然な丸みと立体感をつくり出します。

均一ではない天然素材に対し、かたさやクセに応じた繊細な調整ができるのも、手蒸しという工程があってこそ。

かぶり心地や仕上がりの印象は、このひと手間で大きく変わります。

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